新年のご挨拶
明けましておめでとうございます。
昨年は新型コロナウイルスに翻弄された一年でした。しかしその混乱の中で、新自由主義の限界が露呈し、あらためて有機農業を始めとした持続可能な生産システムの重要性が明白になりました。
世界では有機農業は栽培面積、農産物売上ともに大きく伸びているにも関わらず、日本は栽培面積は横這いのまま、市場規模も直近10年で40%ほどしか伸びていません。
福島県ではさらに状況が悪く、「福島県有機農業推進計画第二期」(平成28年度〜令和2年度)に掲げた有機栽培面積の拡大、有機JASに基づく生産工程管理者の増加などの目標は、達成できなかったどころか残念ながら逆に平成25年時よりも大幅に減ってしまっているのが現状です。
県では現在「福島県有機農業推進計画第三期」の策定をしていますが、不振の原因を私たち自身も追求し、農業者、消費者の声を新たな政策に反映させる必要があると考えます。コロナ禍を経て世界は大きく変わります。いや変わらなければなりません。国連はSDGsを掲げ、EUは成長戦略として欧州グリーンディールの推進に舵を切りました。これらはコロナ禍以前からの動きですが、あきらかにポストコロナの流れと一致しています。しかし日本政府は相変わらずオリンピックやGOTOキャンペーンなど、旧態依然の政策を続けています。
政官がダメならば我々が新しい社会改変の核になるしかありません。誰かを、さらに未来を犠牲にして成り立つ経済的な豊かさという幻想よりも、心と身体の幸福を目指した持続的な社会の構築を、どんなに小さな活動でもよいから進めていくのです。
福島県有機農業ネットワークでは、会員、サポーター、支援者、協力者の皆さんとともに、こうした活動を今年も粘り強くしていく所存です。
どうぞよろしくお願いします。
21五十嵐正次、Masatoshi Ishida、他19人コメント1件45人が既読いいね!コメントする